付録-8.キッティング作業時の注意点

ここでは、キッティング作業などで、クライアントプログラムをインストールしたハードディスクのイメージを、複数の端末にコピーする場合の注意点について説明します。

リンククローンのマスターイメージの作成については、以下を参照してください。

参照.png   10-3-1-2. リンククローンクライアントをインストールする

本サービスでは、クライアントが初回システムサーバーと通信したタイミングでクライアントIDを生成します。システムサーバーは、このクライアントIDで各クライアントを認識します。

キッティング作業で、ハードディスクのイメージを作成する際には、システムサーバーと対象の端末が通信できない環境でクライアントプログラムをインストールすることで、クライアントIDが割り振られていないイメージを作成できます。

次のレジストリを確認することで、クライアントIDが割り振られているかどうかを確認できます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Quality\ISMC\ISMCClient\ClientIDの値

万一、システムサーバーと通信してクライアントIDが割り振られた場合には、次の作業が必要です。

① クライアントのアンインストール

② レジストリ情報から次の表に記載されているレジストリ値を削除

③ システムサーバーと接続できない環境で、クライアントを再インストール

なお、システムサーバーに登録されたクライアントの情報は、ユーザーコンソールなどで別途削除する必要があります。

表 付録-8. レジストリ情報

項目

レジストリ値

備考

削除するレジストリ

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Quality\
ISMC\ISMCClient\ClientID

クライアントIDの値

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Quality\
ISMC\ISMCClient\IndividualID

個体識別IDの値

削除しておくほうがよいレジストリ

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Quality\
ISMC\ISMCClient\NextReportTime

この値が削除されていると、次回実行時に速やかにクライアントID登録が開始されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Quality\
ISMC\ISMCClient\FirstCollect

この値が削除されていると、クライアントID登録後、速やかにインベントリ収集が実行されます。

クライアントIDが割り振られていないディスクイメージを複製・配布後に、システムサーバーと通信できる環境で端末を起動すると、クライアントがシステムサーバーと通信して、各端末にクライアントIDが割り振られます。以降、システムサーバーで端末の管理ができるようになります。なお、この作業は、スタンダードクライアントで運用する場合のみ対象になります。

重要.png   Windows 10/Windows 11をメジャーアップデートする場合

次の点に注意してください。

Windows 10/Windows 11のメジャーアップデートをする場合(例:Windows 10 Anniversary Update → Creators Update)、アップデート後のOSにクライアントが対応しているかどうかを確認してください。
対応していないOSにアップデートすると、クライアントが正しく動作しない場合があります。

クライアントのバージョンアップ後、OSを再起動せずにWindows 10/Windows 11のメジャーアップデートをすると、新しいクライアントへのバージョンアップが完了せず、バージョンアップ前のクライアントで動作する場合があります。クライアントが旧バージョンのままで動作している場合、クライアントプログラムをアンインストールしてから、再インストールしてください。