10-8.セキュリティ脆弱性診断の例外項目を設定する

ほかのソフトウェアの影響や、クライアントの環境などの事情により、特定のグループやクライアントに対して脆弱性診断しない項目を設定したい場合は、例外設定を行うことで診断条件から除外することができます。

セキュリティ診断の対象から例外にする項目や、セキュリティ診断しない設定にする方法について説明します。

グループとクライアントで、例外にできる設定が異なります。設定については、次の表のとおりです。

表10-8. グループ/クライアントで例外にできる診断

例外設定項目

設定内容

グループ

クライアント

OSセキュリティ更新プログラム診断

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れた場合に、次の項目を選択します。

診断しない

個別で例外設定を登録する

「例外セキュリティ情報番号の追加」画面では、例外とする更新プログラムを登録します。

ソフトウェアバージョン診断

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れた場合に、次の項目を選択します。

診断しない

個別で例外設定を登録する

「例外ソフトウェアバージョン診断選択」画面では、例外とするソフトウェアを登録します。

ウイルス対策ソフトウェア診断

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れた場合に、次の項目を選択します。

診断しない

個別で例外設定を登録する

「例外ウイルス対策ソフトウェア設定」画面では、例外とするウイルス対策ソフトウェアを登録します。

禁止ソフトウェア診断

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れた場合に、次の項目を選択します。

診断しない

個別で例外設定を登録する

「例外禁止ソフトウェア登録」画面では、例外とする禁止ソフトウェアを登録します。

×

カスタム診断

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れた場合に、次の項目を選択します。

診断しない

個別で例外設定を登録する

「例外カスタム診断選択」画面では、例外とするカスタム診断を登録します。

×

ふるまい検知診断(*)

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れた場合に、次の項目を選択します。

診断しない

個別で例外設定を登録する

「例外ふるまい検知診断登録」画面では、例外とするソフトウェアを登録します。

QS版ふるまい検知を利用している場合は、ふるまい検知コンソールで設定する必要があります。

参照.png   『ふるまい検知 オンラインマニュアル』

例外診断設定項目の詳細については、以下を参照してください。

参照.png   11-7. 診断例外設定

重要.png   Central Consoleで基本ポリシーの[PC診断]が制御されている場合

Central Consoleの管理者によって基本ポリシーの[PC診断]が制御されていると、診断例外設定の登録・編集ができなくなります(登録済みの設定内容の閲覧はできます)。

詳細については、Central Consoleの管理者にお問い合わせください。

 

10-8-1.OSセキュリティ更新プログラム診断

ここでは、クライアントに対して、OSセキュリティ更新プログラム診断の例外設定をする方法について説明します。

1「セキュリティ診断例外設定」画面を表示する

(1)

メニューから、ISM600U_運用設定アイコン.pngを選択します。

(2)

左メニューから、[診断例外設定]を選択します。

「セキュリティ診断例外設定」画面が表示されます。

2「OSセキュリティ更新プログラム診断」画面を表示する

(1)

例外設定をするクライアントを選択します。

ISM600U_350(685加工).png

(2)

[OSセキュリティ更新プログラム診断]のISM600S_鉛筆アイコン2.pngをクリックします。

「OSセキュリティ更新プログラム診断」画面が表示されます。

3OSセキュリティ更新プログラム診断の例外設定をする

(1)

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れます。

ISM600U_415a.png

(2)

[個別で例外設定を登録する]をオンにします。

(3)

ISM600U_プラスアイコン4.pngをクリックします。

「例外セキュリティ情報番号の追加」画面が表示されます。

(4)

診断しないようにするセキュリティ情報番号を入力します。

ISM600U_416.png

(5)

[追加]ボタンをクリックします。

例外設定リストに追加されます。

 

複数登録する場合は、繰り返し登録してください。

(6)

[登録]ボタンをクリックします。

(7)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

登録が完了します。

MEMO.png   セキュリティ情報番号の確認方法

[セキュリティ]メニュー→[脆弱性]→[OSセキュリティ更新プログラム診断]で、最新の更新プログラムが適用されていないWindowsクライアントと、未適用の更新プログラム一覧を確認できます。

 

10-8-2.ソフトウェアバージョン診断

ここでは、クライアントに対して、ソフトウェアバージョン診断の例外設定をする方法について説明します。

1「ソフトウェアバージョン診断」画面を表示する

(1)

例外設定をするクライアントを選択します。

ISM600U_350a(685加工).png

(2)

[ソフトウェアバージョン診断]のISM600S_鉛筆アイコン2.pngをクリックします。

「ソフトウェアバージョン診断」画面が表示されます。

2ソフトウェアバージョン診断の例外設定をする

(1)

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れます。

ISM600U_415b(620加工).png

(2)

[個別で例外設定を登録する]をオンにします。

(3)

ISM600U_プラスアイコン4.pngをクリックします。

「例外ソフトウェアバージョン診断選択」画面が表示されます。

(4)

ソフトウェアバージョン診断をしないソフトウェアのチェックボックスにチェックを入れます。

ISM620U_036.png

(5)

[追加]ボタンをクリックします。

選択したソフトウェアが例外設定リストに追加されます。

(6)

[登録]ボタンをクリックします。

(7)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

登録が完了します。

 

10-8-3.ウイルス対策ソフトウェア診断

ソフトウェアプロファイル(辞書)に登録されていないウイルス対策ソフトウェアがインストールされていて、未インストールと判定される場合、ウイルス対策ソフトウェア診断に例外設定をすると、[未インストール]と診断されずに製品名やプログラムバージョンで診断ができるようになります。

ここでは、クライアントに対して、ウイルス対策ソフトウェア診断の例外設定をする方法について説明します。

MEMO.png   ウイルス対策ソフトウェア例外設定の診断について

ウイルス対策ソフトウェア診断の例外設定をしても、ソフトウェアプロファイル(辞書)に登録されているウイルス対策ソフトウェアがWindowsクライアントにインストールされている場合は、診断例外設定で登録した条件では診断されません。

なお、例外設定で[診断しない]を選択した場合は、診断対象外になります。

1「ウイルス対策ソフトウェア診断」画面を表示する

(1)

例外設定をするクライアントを選択します。

ISM685U_001.png

(2)

[ウイルス対策ソフトウェア診断]のISM600S_鉛筆アイコン2.pngをクリックします。

「ウイルス対策ソフトウェア診断」画面が表示されます。

2「例外ウイルス対策ソフトウェア設定」画面を表示する

(1)

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れます。

ISM685U_002(685_2加工).png

(2)

[個別で例外設定を登録する]をオンにします。

(3)

ISM600U_プラスアイコン4.pngをクリックします。

「例外ウイルス対策ソフトウェア設定」画面が表示されます。

3ウイルス対策ソフトウェア診断の例外設定をする

(1)

[参照]ボタンをクリックします。

「ソフトウェア選択」画面が表示されます。

ISM685U_003.png

(2)

[検索条件を表示]をクリックします。

検索機能が表示されます。

(3)

検索条件を指定します。

例:[対象]で[ソフトウェア]を選択
[項目]で[製品名]を選択
[比較条件]で[次の値を含む]を選択し、“AntiVirus”と入力

ISM685U_005.png

(4)

[検索]ボタンをクリックします。

 

検索条件に一致するソフトウェアが表示されます。

(5)

一覧から例外に登録するソフトウェアを選択します。

ISM685U_006.png

(6)

[選択]ボタンをクリックします。

「ソフトウェア選択」画面が閉じ、「例外ウイルス対策ソフトウェア設定」画面に製品名とバージョンが表示されます。

MEMO.png   ソフトウェア選択時の注意

「ソフトウェア選択」画面には、ソフトウェアインベントリで収集した情報が表示されます。

ウイルス対策ソフトウェア以外のソフトウェアも表示されていますので、選択時は注意してください。

(7)

[追加]ボタンをクリックします。

例外設定リストに追加されます。

ISM685U_004.png

 

複数登録する場合は、繰り返し登録してください。

MEMO.png   [プログラムバージョン]

[プログラムバージョン]を空欄にすると、製品がインストールされているかどうかで診断されます。

値を設定すると、設定した値以降のバージョンの製品がインストールされているかどうかで診断されます。

診断対象とするウイルス対策ソフトウェアのバージョンに文字が含まれている場合は、文字以外の値と比較して診断されます。

なお、[プログラムバージョン]に、文字は入力できません(半角数字、カンマ(,)、ピリオド(.)のみ入力可)。そのため、「ソフトウェア選択」画面で選択した製品の[プログラムバージョン]に文字が含まれている場合は、文字を削除して登録してください。

(8)

[登録]ボタンをクリックします。

ISM685U_008.png

(9)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

登録が完了します。

 

10-8-4.ふるまい検知診断

ふるまい検知診断に例外設定を登録すると、登録したファイルはユーザーコンソール上でマルウェアとして表示されなくなります。また、クライアントでは、ふるまい検知エージェントによる起動制御やアラート表示がされなくなります。

ここでは、クライアントに対して、ふるまい検知診断の例外設定をする方法について説明します。登録できるデータは最大2,000件です。ふるまい検知機能を利用するには、別途オプション製品契約が必要です。

MEMO.png   QS版ふるまい検知を利用している場合

QS版ふるまい検知の診断例外設定は、ふるまい検知コンソールで行う必要があります。

詳細については、以下を参照してください。

参照.png   『ふるまい検知 オンラインマニュアル』

1「ふるまい検知診断」画面を表示する

(1)

例外設定をするクライアントを選択します。

ISM600U_350b(685加工).png

(2)

[ふるまい検知診断]のISM600S_鉛筆アイコン2.pngをクリックします。

「ふるまい検知診断」画面が表示されます。

2「例外ふるまい検知診断登録」画面を表示する

(1)

[診断の例外設定を行う]にチェックを入れます。

ISM620U_037.png

(2)

[個別で例外設定を登録する]をオンにします。

(3)

ISM600U_プラスアイコン4.pngをクリックします。

「例外ふるまい検知診断登録」画面が表示されます。

重要.png   [診断しない]をオンにすると、マルウェアを検知しなくなります!

[診断しない]をオンにした場合、ふるまい検知エージェントのすべてのエンジンがオフになり、マルウェアを検知しなくなります。

MEMO.png   ふるまい検知診断例外を一括登録するには

 ふるまい検知診断例外一括登録用のCSVファイルを作成します。

 「ふるまい検知診断」画面のISM600U_アップロードアイコン1.pngから、「ふるまい検知診断例外一括登録」画面を表示します。

 「ふるまい検知診断例外一括登録」画面からCSVファイルをインポートします。

ふるまい検知診断例外一括登録用CSVファイルの作成については、以下を参照してください。

参照.png   11-12-5. ふるまい検知診断例外設定

3ふるまい検知診断の例外設定をする

(1)

マルウェアと診断しないファイルパスのチェックボックスにチェックを入れます。

ISM620U_038.png

(2)

[登録]ボタンをクリックします。

選択したファイルパスが例外設定リストに追加されます。

MEMO.png   ファイルパスを入力する場合

[ファイルパスを入力]タブを選択すると、[ファイルパス]欄に任意の値を入力できます(ワイルドカード文字“*”が使用可能)。

例)*:\Program Files\Test\Test.exe

\\*\

*.exe

C:\Users\*\Desktop\*

ISM620U_051.png

4ファイルパスの状態を変更する

(1)

[脆弱性攻撃防御]でISM600U_横長ONアイコン2.png/ISM600U_横長OFFアイコン2.pngをクリックして切り替えます。

有効にする場合は、ISM600U_横長ONアイコン2.pngに切り替えます。

有効にすると、例外に登録したファイルパスでも、脆弱性攻撃防御の対象となります。

誤検出されるソフトウェアや、誤動作を引き起こすソフトウェアがある場合は無効にします。

ISM620U_039.png

 

無効にする場合は、ISM600U_横長OFFアイコン2.pngに切り替えます。

(2)

[ファイルを信頼する]でISM600U_横長ONアイコン2.png/ISM600U_横長OFFアイコン2.pngをクリックして切り替えます。

有効にする場合は、ISM600U_横長ONアイコン2.pngに切り替えます。

有効にすると、ふるまい検知のリアルタイムスキャンの対象外になります。

無効にする場合は、ISM600U_横長OFFアイコン2.pngに切り替えます。

(3)

[登録]ボタンをクリックします。

(4)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

登録が完了します。

MEMO.png   脆弱性攻撃防御とは

ゼロデイ攻撃などのOSやソフトウェアの脆弱性をついた攻撃を、ふるまい検知機能のZDPエンジンで検出します。Webブラウザー、ワープロソフト、メーラーなど、攻撃に利用されやすいデスクトップアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃を防ぎます。