10-13.VPP管理のための設定をする

Apple社のVolume Purchase Program(以降、VPP(*))のライセンスを管理するための設定を行います。

VPPを利用することにより、App Storeで提供されているiOS向けソフトウェアを組織内でまとめて購入し、iOS端末利用者にライセンスを与えて配布することができます。

本サービスでは、購入済みソフトウェアの確認や、ライセンスの割り当て/解除などのVPPライセンス管理が行えます。

VPPを利用するための作業の流れは、次の表のとおりです。

VPPはApple Business Managerにアップグレードされましたが、本サービスではVPPと表記しています。

表10-13. VPPを利用するための作業の流れ

STEP

作業内容

参照先

Apple社のポータルサイトでVPPを利用するための設定を行う

参照.png   10-13-1. VPPを利用するための設定を行う

ユーザーコンソールでサーバトークンを登録する

参照.png   10-13-2. サーバトークンを登録する

ユーザーコンソールでVPPユーザー情報を登録し、VPPへ招待する

参照.png   10-13-3. VPPユーザーIDを登録する

iOS端末でVPPに参加する

参照.png   10-13-4. iOS端末でVPPに参加する

重要.png   VPPライセンスの管理についての注意点

VPPライセンスの管理について、次の注意点があります。

日本のサーバトークンにのみ対応しています。

iOS Appにのみ対応しています。

コード引き換え方式には対応していません。

Mac Appを購入済みの場合、「VPPライセンス管理一覧」画面にMac Appの情報が表示されます。ライセンスの割り当てはできますが、配布には対応していません。

ブックを購入済みの場合、「VPPライセンス管理一覧」画面に、製品名が表示されます。ライセンスの割り当て、配布などには対応していません。

 

10-13-1.VPPを利用するための設定を行う

VPPを利用するには、Apple Business Managerへの組織情報の登録、サーバトークンのダウンロード、ソフトウェアの購入を行います。

Apple Business Managerは、iOS向けのソフトウェアを組織内でまとめて購入し、管理するためのポータルサイトです。

以降は、Apple Business Managerでの手順になります。なお、Internet ExplorerではApple Business Managerに接続できません。Google Chrome等のWebブラウザーを使用して接続してください。

1Apple Business Managerに組織情報を登録する

(1)

Apple Business Managerに組織情報を登録します。

登録方法については以下のサイトを参照してください。

https://support.apple.com/ja-jp/guide/apple-business-manager/axm402206497/web

2サーバトークンをダウンロードする

(1)

サーバトークンをダウンロードします。

ダウンロード方法については、以下のサイトを参照してください。

https://support.apple.com/ja-jp/guide/apple-business-manager/axme0f8659ec/web

3ソフトウェアを購入する

(1)

ソフトウェアを購入します。

購入方法については以下のサイトを参照してください。

https://support.apple.com/ja-jp/guide/apple-business-manager/axme19b23f7f/web

 

10-13-2.サーバトークンを登録する

ユーザーコンソールで、VPPサーバーと通信するためのサーバトークンを登録します。

1「VPP認証トークン設定」画面を表示する

(1)

メニューから、ISM600U_運用設定アイコン.pngを選択します。

(2)

左メニューから、[VPP設定]を選択します。

「VPP認証トークン設定」画面が表示されます。

2サーバトークンを登録する

(1)

[アップロード]ボタンをクリックします。

(2)

ファイルの選択画面が表示されますので、入手したサーバトークンを選択します。

3[VPP認証トークンの有効期限通知設定]を設定する

(1)

[VPP認証トークンの有効期限通知設定]ボタンをクリックします。

「VPP認証トークンの有効期限通知設定」画面が表示されます。

(2)

サーバトークンの期限が切れる前にシステム管理者に対してメール連絡する場合は、[VPP認証トークンの期限を事前通知する]にチェックを入れます。

ISM600U_367(650加工).png

(3)

[有効期限]で、何日前に連絡メールを送信するかの日数を入力します。

(4)

サーバトークンが更新されるまで1日1回通知を行う場合は、[VPP認証トークンが更新されるまで通知する]にチェックを入れます。

チェックを入れた場合は、有効期限が切れた場合でもサーバトークンが更新されるまでメールが送信されます。

チェックを入れない場合は、期限が切れたあとは、送信されません。

(5)

[件名]/[本文]欄に、通知するメールの件名と本文を入力します。

(6)

[登録]ボタンをクリックします。

(7)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

「VPP認証トークン」画面に戻ります。

(8)

[登録]ボタンをクリックします。

(9)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

登録が完了します。

 

10-13-3.VPPユーザーIDを登録する

VPPライセンス管理を行うために、VPPユーザーIDを作成し、対象とするiOS端末を登録します。

iOS端末の利用者の数だけ、個別のID登録が必要です。例えば、1,000人の利用者がいる場合には、1,000個のIDを作成する必要があります。このIDに基づいて、購入済みソフトウェアのライセンスが紐付けられます。

ここでは、例として、VPPユーザーIDを1つずつ登録する方法について説明します。

MEMO.png   VPPユーザーを一括登録するには

 VPPユーザー一括登録用のCSVファイルを作成します。

 「VPPユーザー設定」画面のISM600U_アップロードアイコン1.pngをクリックします。

 「VPPユーザー一括登録」画面からCSVファイルをアップロードします。

VPPユーザーの一括登録用CSVファイルの作成については、以下を参照してください。

参照.png   11-12. CSVファイルフォーマット

参照.png   11-12-8. VPPユーザー情報

重要.png   VPPユーザーとiOSクライアントを関連付けるときの注意

すでに別のVPPユーザーに割り当てられているiOSクライアントを指定した場合は、CSVファイルで登録したVPPユーザーIDにiOSクライアントが割り当てられます。

指定した電話番号がサービス上で重複している場合は、エラーになります。

1「VPPユーザー設定」画面を表示する

(1)

メニューから、ISM600U_運用設定アイコン.pngを選択します。

(2)

左メニューから、[VPP設定]を選択します。

「VPPユーザー設定」画面が表示されます。

2VPPユーザーIDを個別に登録する

(1)

ISM600U_プラスアイコン4.pngをクリックします。

「VPPユーザー登録」画面が表示されます。

(2)

[VPPユーザーID]欄に、VPPユーザーIDを入力します。

ISM620U_030.png

(3)

[登録]ボタンをクリックします。

(4)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

登録が完了します。

3VPPユーザーに端末を割り当てる

(1)

[端末利用台数]のISM600U_プラスアイコン4.pngをクリックします。

端末の割当画面が表示されます。

ISM600U_368.png

(2)

割り当てる端末を選択します。

ISM600U_369(685加工).png

(3)

ISM600U_矢印アイコン3.pngをクリックします。

割当対象リストに移動します。

(4)

[登録]ボタンをクリックします。

(5)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

割り当てが完了します。

4VPPユーザーをVPPへ招待する

(1)

一覧で、VPPへ招待するVPPユーザーIDのチェックボックスにチェックを入れます。

機能アイコンが表示されます。

ISM600U_370.png

(2)

ISM600U_オレンジ...アイコン.pngから、[VPPへ招待]を選択します。

(3)

確認メッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。

VPPへの招待が完了します。

MEMO.png   VPPユーザーIDに複数端末を登録している場合の承認作業について

VPPユーザーIDに複数のiOS端末を登録している場合、VPP招待コードは、登録しているすべてのiOS端末に送信されます。

最初の1台でVPPへの参加が完了すると、その他の同じApple IDを利用しているiOS端末では承認同意の作業は必要ありません。

2台目以降の端末で承認処理を進めると、該当のVPP招待コードが使用済みである旨のメッセージが表示されます。

5VPPユーザーIDの登録状況を確認する

(1)

VPPユーザーIDの登録状況を確認します。

確認できる項目は、次の表のとおりです。

ISM600U_444.png

表10-13-3.「VPPユーザー設定」画面表示項目

項目

説明

VPPユーザーID

VPPユーザーIDが表示されます。

利用者名

VPPユーザーに割り当てられているiOSクライアントの利用者名が表示されます。

複数のiOSクライアントが割り当てられている場合は、昇順で1行目の利用者名が表示されます。

メールアドレス

VPPユーザーに割り当てられているiOSクライアントのメールアドレスが表示されます。

複数のiOSクライアントが割り当てられている場合は、昇順で1行目のメールアドレスが表示されます。

端末利用台数

VPPユーザーに割り当てられているiOSクライアント数が表示されます。

ISM600U_プラスアイコン4.pngからVPPユーザーに割り当てるiOSクライアントを選択します。

VPP参加状況

VPPへの参加状況が表示されます。

[未招待]:VPPユーザーをVPPに招待していない

[招待済]:VPPユーザーをVPPに招待している([選択実行]で[VPPへの招待]を実行した)

[参加済]:VPPに招待されたVPPユーザーが、iOS端末で登録処理を完了している(VPPユーザーに割り当てられているiOSクライアントが複数ある場合は、複数あるうちの1台で登録処理が完了していれば表示される)

[解除]:iOSクライアントをVPPに招待したあと、VPPを解除した

 

10-13-4.iOS端末でVPPに参加する

VPP招待コードを受信したiOS端末で、VPPに参加するためのサービス加入への同意や、Apple IDの入力を行います。

以降は、iOS端末での操作手順になります。

1VPP招待承認を開始する

(1)

「Appとブックの配布を受け取りますか?」画面で[続ける]ボタンをタップします。

「Sign-In Required」画面が表示されます。

ISM600U_470.png

(2)

[Sign In]ボタンをタップします。

「iTunes Storeにサインイン」画面が表示されます。

ISMC500_iOS_002(650加工).png

(3)

パスワードを入力して、[OK]ボタンをタップします。

VPP招待承認画面が表示されます。

ISMC500_iOS_003(650加工).png

2VPP招待承認に同意する

(1)

[Agree]をタップします。

確認メッセージが表示されます。

ISMC500_iOS_004(650加工).png

(2)

[Agree]ボタンをタップします。

「割り当てを許可」画面が表示されます。

ISMC500_iOS_005(650加工).png

(3)

[OK]ボタンをタップします。

ISMC500_iOS_006(650加工).png

重要.png   一度iOS端末に関連付けしたApple IDは変更しないでください!

iOS端末でVPPへの参加が完了すると、iOS端末に対してVPPによるソフトウェアのインストールが行えるようになります。

ただし、VPPサーバーとiOS端末の関連付けは、登録時に入力したApple IDにより行われるため、iOS端末に登録しているApple IDを変更するとVPP上のユーザー情報とiOS端末が同一端末として認識されなくなります。そのため、一度iOS端末に関連付けしたApple IDは変更しないでください。

システム管理者がキッティング時に、サービス加入への同意やApple IDの入力を行うことをお奨めします。